慶應義塾高等学校 2022年出題傾向リサーチ
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慶應義塾高等学校 2022年出題傾向リサーチ

高校受験 SAPIX中学部

英語

Ⅰ 同意文完成:小問数10

各組の英文が同じ意味になるように、3つの空所に適語を補う出題形式でした。2、3のような典型的な問題と、6、7のような受験生には見慣れない問題が混在しています。後者のような問題に解答するには、さまざまな言いかえ表現を柔軟に使いこなす練習をしておく必要があります。

Ⅱ 誤文訂正:小問数10

各英文中の誤りを含む下線部の記号を選び、その下線部全体を正しく直す問題でした。1単語変更するだけでは解答に至らないものもあり、英文全体の文意や文法を確認することが大切です。

Ⅲ 説明文の読解(約260語):小問数10

オンラインショッピングの利点についての説明文でした。慶應義塾高では頻出の、本文中の空所に適語を補う形式です。文脈理解と英文法の知識両方を活用し、読み進めながら素早く解きたい問題です。インターネットに関連した英単語や表現を知っていると読みやすかったと思われます。

Ⅳ 物語文の読解(約1140語):小問数20

父の日が近づくある日、遠く離れた地に住む父へ息子が電話をする物語文でした。2021年より1,000語以上も語数が減った一方で、見慣れない単語が多く、さらに語注が英語での説明なので、速読するには難しかったと考えられます。また、二人の会話からお互いの気持ちを推測しつつ、記述問題を含めた全20問を解く必要があり、時間的な余裕はなかったと思われます。出題形式にも変化がありました。設問Aの本文の内容に関する記号選択は例年通りですが、設問Bでは登場人物の発言や行動の理由を英語で説明するものが3問、設問Cでは下線部の内容を日本語で説明するものが4問出ていて、新しい出題形式です。どれも正確に内容を理解することが求められています。さらに、設問Cの1、2では「直訳不可」と明示され、内容を加味して自分の言葉で解答する必要がある難問でした。

数学

①小問集合

(1)数式の展開、(2)整数部分と小数部分、(3)連立方程式、(4)確率、(5)平均の文章題の5問でした。煩雑で手間がかかるものが多いので、丁寧な処理が求められました。

②円

三角形の外接円とそれに内接する円に関する問題でした。(1)は基本問題なので、確実に正解しておきたいところです。(2)は2021年に引き続き、記述式の問題でした。解法としては典型的なものなので、落ち着いて対応したい問題です。

③整数

不定方程式を満たす自然数の組を考える問題でした。(1)は簡単ですが、(2)は工夫の仕方で処理スピードに差がついたと考えられます。

④二次関数

座標平面上の放物線と正方形についての問題でした。どの小問も解法は思いつきやすいと思われますが、複雑な計算を必要とする問題もあり、解答に自信を持てなかった受験生もいたことでしょう。

⑤平面図形

ひし形と線分比の問題でした。いずれも基本問題なので、確実に完答しておきたい大問でした。

⑥座標平面上の三角形

座標平面上に描かれた渦巻線と軸との交点を結んでできる三角形についての問題でした。見慣れない設定に戸惑うかもしれませんが、難度は高くありません。問題文、条件の読み飛ばしなどに注意し、落ち着いて取り組みたい問題です。

⑦空間図形

立方体の切断の問題でした。慶應義塾高の受験生ならば類題演習の経験があると思われますので、対応はしやすかったことでしょう。

国語

①早川文代『食語のひととき』

食に関する「甘ったるい」「重い・軽い」という言葉を取り上げ、その意味内容やニュアンスを調理科学の観点より考察した文章からの出題でした。文章は具体的で分かりやすく、読み取りに苦労することはありません。読解問題は、文中の空欄部に言葉や文を補うものが中心でしたが、解答すべき内容の判断がしづらいものも含まれました。記述は制限字数40字の1問のみで、大問2も含めた記述の総字数も例年よりやや少なめでした。知識では、漢字が10問、大問2と合わせると15問出題されています。慶應義塾高では例年漢字が多めに出されていて、難度の高いものも含まれるので、しっかりと学習しておく必要があります。また、文学史が1問出されましたが、標準的な難度でした。

②会津八一『「南京新唱」自序』

大正から昭和にかけて活躍した歌人・書家である会津八一の第一歌集『南京新唱』に、八一自らがつけた序文からの出題でした。近代の文章ですが、文語で書かれているため、読み取りづらく感じた受験生が多かったと思われます。近代文語文は漢文由来の言い回しを多く用いるため、現代文・古文・漢文の学習の成果が総合的に試される問題でした。慶應義塾高では、これまでにも古めの小説・詩・古文など、多岐にわたる題材が採用されているため、偏りのない学習を積むことが大切です。設問は知識分野が多く、その内容も慣用句といった国語の知識にとどまらず、歴史知識や一般常識にも及びました。読解問題は、筆者の歌についての考え方を読み取るものが中心で、短めの記述・記号選択・抜き出しが含まれました。全体的に時間には余裕があるため、繰り返し読んでじっくりと取り組みたい大問でした。

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