東京都立高校 2018入学者選抜問題(進学指導重点校・共通問題)分析
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東京都立高校 2018入学者選抜問題(進学指導重点校・共通問題)分析

英語

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総評
共通問題は、形式・内容ともに昨年から大きな変更はありませんでした。リスニングも昨年同様の形式でした。日比谷は昨年までの大問構成に、自由英作文単独の大問が加わりました。長文も速さと緻密さが同時に求められるハイレベルな問題でした。西はグループ作成以前の大問4題構成に戻り、長文の大問が3題となったため、昨年までのグループ作成問題よりさらに速読力と処理能力が求められました。国立は理科系の高度な内容を含む対話文が出題され、難度が上がりました。八王子東は形式・内容・難度とも大きな変更はありませんでした。戸山は昨年とほぼ同じ形式で、内容把握にイラストが使用され、英文をイメージしながら理解できているかどうかが問われました。青山は記述問題の数が減少した分やや難度が下がりました。立川は昨年と同じ形式で、難度も変化はありませんでした。全体として、グループ作成問題の雰囲気を残しつつ、それぞれの学校の意図を反映させた問題が加えられました。

出題分析表

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数学

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総評
共通問題は形式・内容ともに大きな変更がなく、難度も例年通りでした。日比谷は、一部難問があり、確かな計算力と応用力が求められました。西は大問4で特有の出題がありましたが、例年と比べ取り組みやすく、他の問題も標準レベルでした。国立は全体的に問題条件の把握や、計算処理に時間がかかり、スピードと正確性が求められました。八王子東は標準的な出題で基礎力がしっかりと身についているかどうかが問われました。戸山も基本から標準レベルからの出題が多く、ミスなく解答できたかどうかがポイントになりました。青山は標準よりもやや難しい問題が多く、基本的な問題で確実に得点できたかどうかで差がついたと思われます。立川は二次関数と空間図形で思考力が問われる出題がありました。

出題分析表

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国語

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総評
共通問題は形式・内容ともに例年と大きな変更がなく、客観式設問が多く見られました。日比谷は、分量はそれほど多くないものの、抽象的で読みにくい文章が出題されています。西は文学的文章で長めの記述問題が出されたものの平易で、差がついたのは説明的文章だと思われます。国立は標準的なセットで、この学校にしては取り組みやすい出題でした。八王子東は記述量が多かったので対策してきた生徒には有利だったでしょう。戸山は説明的文章を速やかに処理できたかどうかで、得点に差がついたと思われます。青山は全体的に難しいセットで、時間配分に苦しんだ生徒も多かったでしょう。立川は古文を含む文章で特徴的な問題があったものの、全体的には標準的な出題でした。

出題分析表

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理科

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①小問集合(物理、化学、生物、地学)
例年通り、物理、化学、生物、地学の各分野の基本事項を確認する内容で、確実に全問正解したい大問でした。
②小問集合(物理、化学、生物、地学)
レポートに書かれている内容を知識と組み合わせて解く問題です。レポートからの読み取りが解答の決め手となる問題が少なく、対応しやすくなっていました。全問正解したい内容です。
③地質(地学)
地層の観察結果から考察する問題です。問1、2は基礎知識を確認する設問で、問3、4はやや見慣れない設問でした。問4は、観察結果や選択肢の文から判断材料を引き出せるかどうかが問われました。
④植物(生物)
植物を用いた実験に関する問題で、問1、2の内容は典型的なものでした。問3は、見慣れない実験を題材として、仮説を証明するのに必要な結果を答える内容でした。近年、全国の公立高校の入試で増えている形式で、対照実験の考え方に慣れている受験生は対処しやすかったでしょう。
⑤イオン(化学)
化学電池、電気分解、燃料電池について、基礎知識を確認する問題で、全問正解が求められます。
⑥電流(物理)
電流と磁界の実験に関する問題でした。問1、3は典型的な設問で、問4も類題を解いた経験があれば対応しやすい設問でした。問2は、作図をした上でそのような図になった理由を記述する新しい形式の設問でしたが、典型問題の解法で対応できる内容でした。

出題分析表

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社会

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①小問集合
公民分野は例年の基礎知識を確認するものから、知識がなくても計算を用いて正答を出すことが可能なものへと傾向の変化が見られました。
②世界地理
主要国の産業構造や、貿易を介した日本との結びつき、地形的特徴などを、文章や統計資料から読み取って解答する問題でした。与えられた情報のどの部分にどの順番で注目するかがポイントとなりました。
③日本地理
抽象的な文章や統計から都道府県を判断するもので、例年通りの出題でした。記述問題は与えられた資料を出題意図に即して読み取ることが重要でした。
④歴史
文献史料を用いた問題でした。東京都立校入試では出題例が少ない形式ですが、与えられた史料から年代特定に必要な語句を見つけ出すという、史料問題としてはオーソドックスな手法で対応が可能でした。
⑤公民
記述問題は出題意図を理解する注意力に加えて、グラフのどの部分に着目するかという分析力、さらにはそれを文章にまとめる表現力が総合的に試される難度の高いものでした。
⑥総合
世界地理や世界史について、詳細な知識を問われる近年の傾向を踏襲したものでした。国際連合の取り組みに関する問題は知識よりもどこに着眼するかが重要なものでした。

出題分析表

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