慶應義塾高校 2021年出題傾向リサーチ
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慶應義塾高校 2021年出題傾向リサーチ

英語

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①同意文完成:小問数10
各組の英文が同じ意味になるように、空所に適語を補う問題でした。典型的な問題が多く出されました。慶應義塾高の大問Ⅰでは、例年少なくとも1問は難度の高いものが含まれていて、2021 年は5、8、10 が残りの設問と比べ、時間を要したと思われます。
②誤文訂正:小問数10
各英文の中で、誤りを含む部分の記号を選び、その箇所全体を正しく直す問題でした。正確な文法知識を身につけておくことはもちろん、下線部中の語句のみに注目するのではなく、英文全体を見て誤りを見つけることが重要です。
③適語補充(約240語):小問数10
東京2020 オリンピック競技大会に関する説明文を読み、その流れに合うように、本文中の空所に適語を補う問題です。文脈や文法の知識で、答えを導きやすい設問から取り組んでいきたいところです。文法や英熟語の知識だけではなく、内容の細かい部分に目を向ける必要がありました。
④物語文の読解(約2450語):小問数22
2021 年は本文が2部構成となっていて、前半部分は主人公の男の子の目線で、後半部分はその父親の目線で書かれた物語文でした。また、出題形式にも2020 年から変化がありました。並べかえ英作文と適文選択補充がなくなり、下線部和訳の問題は下線部の具体的な説明を求める形式に変わりました。記号選択形式の設問Aでは、2020 年は10 問だったのが2021 年は16 問に増加し、そのうち9問が例年通り本文内容に関するものでした。2020 年よりも総語数が約200 語減りましたが、それでも2000語を超える長い物語文であり、試験時間の約半分をかけて取り組む必要がありました。

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数学

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①小問集合
(1) 因数分解、(2) 二次方程式、(3) 連立方程式、(4) 資料の整理の4問でした。解きやすい問題を手早く処理し、ほかの大問に時間を残しておきたいところです。
②平面図形
(1) 角度、(2) 証明、(3) 長さの求値からなる大問でした。証明は見慣れない形ですが方針は立てやすく、そのほかの問題も類題を解いたことがあると思われますので、確実に正解したいところです。
③空間図形
展開図を組み立ててできた立体の求積でした。立体の形を把握し、手早く処理できたかどうかが得点差につながったと思われます。
④場合の数
整数の選び方についての問題でした。(2) は中学生には解きづらい方程式になりますが、数の性質を利用して正解を導くことは十分可能でした。
⑤約束記号
約束記号を用いた計算問題でした。規則自体は難しくないので、ミスに気をつけて式変形と計算を丁寧に行えば、正解できたことでしょう。
⑥二次関数
比例定数に文字を含む二次関数の問題でした。(2)は条件から最良の解法を導き出せないと、時間内に正解するのは難しかったと思われます。
⑦空間図形と動点
三角錐の辺上を複数の点が動く問題でした。長さの条件から三角錐の形状を正確に把握する必要がありますが、点の動き方は単純で難度は決して高くありません。最後の大問ではありますが、高得点を取るためには確実に正解を積み重ねたいところです。

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国語

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①池内了『科学の限界』
これからの科学のあるべき姿や、科学者が守るべき倫理について論じた文章からの出題でした。入試頻出のテーマであり、論旨も明快であるため、受験生にとっても読み取りやすい文章であったと言えます。設問は、記述・抜き出しが中心でした。記述は制限字数15 字以内、30 字以内、50 字以内の3問が出され、2020 年よりもやや分量が少なめでした。3問とも傍線部を具体的に説明するもので、すべてに「本文中の語句を適切に用い」という指示があります。傍線部の内容を具体的に述べている箇所に線を引いて、文中の語句を中心にまとめる必要があります。記述が少なめだった分、抜き出しが例年よりやや多かったため、苦戦した受験生もいたと思われます。傍線部や空欄部から離れた箇所に解答があるものも多いので、抜き出す内容をしっかりと予想してから探す必要がありました。2題を通して、時間には比較的余裕があるため、読解問題はしっかりと時間をかけて吟味し、高得点を狙いたいところです。
②泉鏡花『鏡花随筆集』
明治後期~昭和初期に活躍した小説家の泉鏡花による随筆文からの出題でした。口語の文章ではありますが、全体的に古い言葉が多く、読み取りづらさを感じた受験生も多かったと思われます。設問は、知識に関するものがほとんどで、漢字・語句・文法・文学史・季語・旧国名など、さまざまな分野の力が試されました。ただし、語句の問題は、文章を適切に読み取れていると解答しやすかったと思われます。慶應義塾高では、例年漢字や知識が多数出される傾向にあるので、受験生は十分に対策をする必要があります。

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