灘高校 2019年出題傾向リサーチ
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灘高校 2019年出題傾向リサーチ

英語

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①説明文の読解(約440 語):小問数11
外国人の視点から「曖昧さ」という日本独特の文化について述べた説明文です。大人向けの文章で戸惑った受験生も多かったと予想されます。特に問1の英文和訳、問2の内容説明は難問でした。
②リスニング問題:小問数5
島の売り込みを目的としたスピーチが2回放送されます。その内容に関する質問に4つの選択肢から適切なものを選んで答える問題です。質問と選択肢は問題用紙に記載されています。
③同意文完成:小問数5
すべて基本的な問題です。灘高受験者は全問正解するべき大問です。
④説明文の読解(約620 語):小問数7
海洋プラスチック汚染に関する説明文です。易しめの選択問題である問1、問2でしっかり得点し、問3~5の記述問題でどれだけ得点をあげることができるかが鍵でした。
⑤適語選択:小問数5
単語や熟語の知識が問われています。難問もありますが、素早く解きたい問題です。
⑥エッセイの読解(約460 語):小問数9
子どもの家事参加に関するエッセイです。しっかり得点を積み重ねておきたい大問です。ただ、問6の英文和訳は複雑な文構造を解き明かさなければならず、難問でした。
⑦和文英訳:小問数3
灘高の和文英訳としては易しいレベルです。ケアレスミスや訳し忘れに気をつけてしっかり得点するべき問題です。
⑧自由英作文:小問数1
灘高を受験することになったきっかけを英語で書く問題です。

数学

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①小問集合
(1) 式の値、(2) 二次方程式の未定係数、(3) さいころの確率、(4) 平面図形の小問集合です。(1) と(2)の難度が高く、試験開始直後でも落ち着いて処理できたかどうかが鍵となりました。
②食塩水の文章題
2種類の食塩水から同量を取り出し入れ替える文章題でした。高校入試では頻出問題で、(1) と(2) の関連性に気づければ(2) は素早く正解にたどり着くことが可能でした。
③二次関数
2つの放物線と三角形の面積についての大問でした。(1)、(2) ともによく出題されるテーマであり、難度も高くないため2問とも正解したいところです。④円
円に内接する正六角形、正八角形についての出題でした。(1)、(2) は正解できた受験生が多かったと思われます。(3) は方針が立てにくく、解法の選択によっては計算が煩雑になってしまうため、時間を有効に使えたかどうかが問われました。
⑤平面図形
円と三角形に関する証明問題でした。2問とも難度は高くなく、方針も立てやすいため、灘高の合格のための準備をしてきた受験生であればしっかりと対応できたことでしょう。
⑥空間図形
辺の長さが異なる三角すいに関する問題でした。図が与えられていないため、正解するためにどのような図を描くかが重要でした。(1) の証明、(2) の垂線の長さともに、ミスなく正解したいところです。

国語

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①齋藤亜矢『要、不要』
状況や目的に応じて、人間の認知の対象が相対的に変化することを論じた文章でした。標準的な長さであり、文章構成も明確なので、読みにくさはありません。記述については、傍線部前後の内容を的確に把握することが重要でした。また、設問の指示や解答欄の大きさから、どのような内容を、どれくらい詳しく盛り込むべきかを的確に判断する必要があり、高度な思考力を要します。抜き出しについては、条件に当てはまる語句を文中からすべて抜き出すという珍しい形式でしたが、捜索範囲が限定されていたため、落ち着いて取り組めば十分に正解できる内容です。漢字の書き取りは標準的な難度でした。
②森下典子『日日是好日』
雨の日に茶道の稽古をする筆者が、茶道の本質に思い至った経験について述べた随筆文でした。表現自体は平易ですが、抽象的な表現が多いため、客観的に読解しないと誤読の恐れがあります。設問は7問すべてが記述でした。大問1の記述と比べると解答欄の短いものが多く、抽象的な表現を的確な言葉でまとめる必要があるという点で、難度の高い問題だと言えます。日頃から記述問題についての訓練を重ねていなければ、時間内に必要な内容を盛り込んだ解答を作るのは難しかったと思われます。
③『しみのすみか物語』
江戸時代に成立した読本からの出題でした。過去2年、古典文法や古文単語を知っていれば即座に解答できる問題が出されていましたが、2019年は読解問題のみからなる設問構成となっています。記述問題は、いずれも文章内容を深く理解できていることが前提となる難度の高いもので、現代文と同レベルの分析力・記述力が必要とされます。

理科

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①電流(物理)
特殊な電気回路部品を用いた回路について、誘導にしたがって考察する問題でした。灘高でよく見られる、数式処理が必要な形式でした。ミスをしないよう丁寧に計算する必要がありますが、灘高の過去の入試問題を演習してきた受験生にとっては対応しやすい内容でした。
②原子と分子(化学)
前半は、化学変化の典型的な計算問題でした。後半は、灘高で頻出する物質の結晶構造に関する問題で、類題を数多く解いてきた受験生が有利だったと思われます。
③地震(地学)
地震波に関する発展的な知識と分析力を要する問題でした。類題を解いた経験がなければ対応が難しく、差がつきにくい内容だったと考えられます。
④力(物理)
灘高の過去の入試問題で見られた題材でした。高度な分析力・思考力とともに、文字式の数式処理にも十分に習熟していることが求められました。受験生の総合力を測る問題と言えます。
⑤動物(生物)
前半は、セキツイ動物の排出に関する内容で、灘高の過去の入試で同様の出題があり、類題演習の経験があるかどうかで、差がついたと思われます。後半は、セキツイ動物に関する典型的な知識問題でした。
⑥化学変化(化学)
化学反応式と原子の質量比を用いた計算問題で、灘高で頻出の内容でした。反応式がわかれば理解しやすいため、取りこぼしを最低限にとどめたい大問です。

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