【もっと知りたいSDGs】第4回 「エネルギー」「雇用」の問題
見出し画像

【もっと知りたいSDGs】第4回 「エネルギー」「雇用」の問題

高校受験 SAPIX中学部

持続可能でより良い世界を目指すために、2015年9月の国連総会で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)。そこには、2030年までに達成すべき17の大きな目標が掲げられています。「もっと知りたいSDGs」では、複数回にわたってそれぞれの目標を詳しく紹介していきます。

▽「もっと知りたいSDGs」のバックナンバーはこちら

今回は「エネルギー」と「雇用」の問題を取り上げます。この目標の克服が課題とされる背景には何があるのでしょうか。世界の実情を概観して、その解決策を考えてみます。

目標7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」

約8.4億人が電気を利用できない生活を

SDGsでは、「安価で現代的なエネルギーを全ての人が利用できる」ことを第7の目標に掲げています。電気やガス、ガソリンなど、私たちの生活にはエネルギーが欠かせません。しかし、国連広報センターの発表(2019年)によると、世界には電気を使えない人が約8億4000万人います。電気の普及が最も遅れている20カ国のうち、16カ国はアフリカの国々です。

こうした地域では、薪や木炭といった屋内の空気汚染を引き起こす燃料を使用しているため、約30億人の健康に悪影響を与えていると見られています。

現在、私たちが使用しているエネルギーが石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料が中心であることも課題です。化石燃料は二酸化炭素を発生させるため、地球温暖化の原因になっています。今後もアジアやアフリカを中心とした地域で経済成長が進むことにより、地球温暖化や気候変動がさらに深刻になると見られています。

再生可能エネルギーに注目

目標7の解決に向けて、私たちは何ができるのでしょうか。先進国を中心に、未来のエネルギーとして開発に力を入れているのが再生可能エネルギーです。再生可能エネルギーとは、太陽光、水力、風力など、エネルギー源として永続的に利用できるもの。二酸化炭素を排出することがなく、資源も再利用できるため、クリーンなエネルギーとして注目されています。

現在、世界の最終消費エネルギーにおける再生可能エネルギーの割合は17.5%といわれています(国連広報センター発表・2019年)。発電量に占める再生可能エネルギーの割合が高いのはデンマークやドイツなどヨーロッパ諸国です。

一方、経済産業省によると、日本の再生可能エネルギーが占める割合は18.0%(2019年度)。ただし、日本はエネルギー自給率が低く、その割合はわずか12.1%(2019年度)です。私たちは日頃から、電気機器を使用しない時は完全に電源を切るなど、節電を心掛けてエネルギーを上手に活用する必要があります。

目標8「働きがいも経済成長も」

世界には失業者が約1.9億人いる

第8の目標として掲げられているのは、「2030年までにすべての人が働きがいのある仕事に就き、同じ仕事に対して同じ給料が支払われる」ことです。

日本では、ほとんどの子どもが義務教育の小・中学校と高校に進学し、大学・短大への進学率も60%近くに達しています。しかし、国際労働機関(ILO)の調査(2012〜2016年)によると、世界では労働に従事せざるをえない子どもがたくさんいます。その数は5〜17歳で約1億5200万人といわれ、世界の子どもの約10人に1人が学校で教育を受けることなく働いています。

成人になると、今度は失業率が深刻です。同じくILOによると、2017年の時点で世界人口の5.8%が失業しています。安定した賃金を得られる仕事がない限り、貧困から抜け出せません。世界銀行は、1日1.9米ドルという貧困ライン未満で暮らす人々は7億人を超えると発表しています。

大切なのはディーセント・ワークの実現

働きがいがあり、十分な収入が得られる仕事をディーセント・ワークといいます。このディーセント・ワークをいかに実現していくかが、目標8を達成していく鍵となります。そのためには、国や地域が若者に対して質の高い教育や訓練を施し、労働市場の需要に見合う能力やスキルを育成する必要があります。また、雇用契約の種類にかかわらず、社会保障と基本的サービスを充実させることも大切です。

一方、私たちの住む日本では低収入で長時間働き、社長や上司の命令に逆らえない「ブラック企業」や働き過ぎによる「過労死」が社会問題になっています。そこで政府は働き方を見直すべく、「働き方改革」を推進しています。働きがいのある仕事とはどのようなものか。将来の自分の働き方について考えるためにも、家族をはじめ、いろいろな人たちと話し合ってみるとよいでしょう。


◇受験情報誌『スクエア』無料進呈中資料請求された方に、受験情報誌『スクエア』最新号を無料進呈中。SAPIX中学部講師による学習アドバイスや、最新の高校入試情報、SAPIX中学部卒業生へのインタビューなど、受験勉強のヒントになる記事が満載です。SAPIX中学部ホームページよりお気軽にご請求ください。

※この記事は2022年3月27日に刊行されたSAPIX中学部の受験情報誌『スクエア』212号に掲載された記事のnote版です。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!
高校受験 SAPIX中学部
難関国・私・公立高校を目指す小学5年生~中学3年生を対象とした進学指導塾、SAPIX中学部です。受験生とその保護者の皆さまに、「学習や志望校探しのヒント」や「学習のモチベーションアップにつながる読み物」などをお届けします。受験に向けた情報収集ツールの一つとしてご活用ください。