埼玉県公立高校 2020年入学者選抜問題分析
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埼玉県公立高校 2020年入学者選抜問題分析

英語(学力検査問題)

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①リスニング問題:小問数11
問題の形式は例年通りで、問題中の指示も英語で放送されました。No.1~3は質問の答えをイラストから選ぶ問題、No.4~6は質問の答えになる英文を選ぶ問題、No.7は放送文の内容に関する質問の答えになるように、与えられた英文の空所を補う問題でした。
②適語補充:小問数4
例年と同様に、英語のメモにある空所にあてはまる単語を日本語のメモを基に答える問題でした。答えとなるのはいずれも基本単語であり、確実に正解しておきたい大問です。
③物語文の読解(約240語):小問数6
中学生の女の子が留学生の友人と一緒に、祖父の田植えを手伝う物語文でした。設問の大半は前後関係や文のつながりなど、正確な文脈把握が求められました。2019年に引き続き、語句を適切な形に変化させる問題や、英文を本文中の適切な箇所に補う問題が出されています。
④対話文の読解(約685語):小問数8
子育て支援センターでのボランティアに関する、学校選択問題と共通の文章を用いた問題でした。多くの設問は該当箇所の内容についてのものでしたが、新たに自分の意見を2文以上で書く英作文が出されました。問6の日本語記述で出された指示語の具体化は、都県立校の入試問題では必須のスキルと言えます。
⑤手紙文の読解(約200語):小問数3
イースターの風習を説明するメールでした。設問は内容理解を問うものが2つと、例年単独の大問で出されていた、条件英作文が1つでした。条件英作文は3文以上となり、2019年より文の数が減っています。

英語(学校選択問題)

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①リスニング問題:小問数11
ほぼ例年通りの出題で、No.1~3は対話と質問を聞き当てはまるイラストを選ぶ問題、No.4、5は対話に続く英文を選ぶ問題です。No.6とNo.7の順序が例年と変わり、No.6は長めの対話と質問を聞き、解答を選ぶ問題でした。No.7は、英会話レッスンの案内を聞き、印刷されている質問の答えとなる英文の空欄を補う問題でした。例年通り、指示文も英語で放送されました。
②対話文の読解(約635語):小問数8
子育て支援センターでのボランティアについて、対話文と英語で書かれたメールを読み、設問に答える形式です。地図を見て道案内の英文を作る問2や日本語を参考に英文の空欄を補う問4、本文に関する対話の空欄に4語以上の英語を補う問7では、英語の表現力が問われました。
③エッセイの読解(約815語):小問数11
漆の工芸品についてのエッセイです。問1は、空欄に補う英文を選ぶ形式です。3つの空欄に対し選択肢が6つあり、また指示語や代名詞などのヒントがなく、前後の文脈のみを頼りに解くことが要求され、難問でした。問2の英問英答や問3の動詞補充は、文脈だけでなく文構造の正確な理解も必要になる問題でした。与えられた要約文の空欄に2語ずつ補う問6は、本文の表現を言い換える必要があり、悩んだ受検生も多かったと思われます。
④自由英作文:小問数1
「環境問題を防ぐため、どんなことができるか」という英作文です。テーマを示す英文が例年より長くなりましたが、英作文の練習を積んでいれば一度は触れたことがあるだろう内容でした。

数学(学力検査問題)

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①小問集合
2020年は16問の小問集合でした。2019年より小問数は増えましたが、大半が基本問題なので、ミスなく確実に得点を重ねたい大問でした。(16)の標本調査の記述については端的にまとめることがポイントでした。
②小問集合
(1)は垂線の作図、(2)は直角三角形の合同の証明の2問構成でした。いずれも各単元の基本問題で、しっかりと学習を重ねてきた受検生は正解できたと思われます。
③平面図形
影について考察する問題で、相似や特別な直角三角形の比をうまく利用できたかどうかが鍵となりました。(2)は学校選択問題と設定は同じでしたが、あらかじめ図が描かれていたため、題意を読み取りやすかったことでしょう。
④二次関数
(1)は直線の式、(2)は題意を満たす点の座標について問われました。(2)では複数解答や解法の記述を求められていて、平面図形の特徴をうまく利用できたかどうかで解答時間や正答率に差がついたと思われます。

数学(学校選択問題)

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①小問集合
2020年は9問に減りましたが、難度は2019年と同様でした。大半が基本レベルで、学力検査問題との共通の問題も含まれているため、確実に得点を重ねたい大問でした。ただし、(7)の資料の整理や(8)の標本調査は戸惑った受検生が少なからずいたかもしれません。
②小問集合
(1)作図、(2)証明の2問構成でした。(1)は円の接線の作図で、頻出の形なので演習経験の有無で差がついたことでしょう。(2)は平行四辺形の成立条件を把握できていれば容易に正解できたと思われます。
③平面図形
影について考察する問題で、相似や特別な直角三角形の辺の比をうまく利用できたかどうかが鍵となりました。題意を正確に読み取ったうえで図を描き、手早く完答したい大問でした。
④二次関数
(1)は直線の式、(2)は題意を満たす点の座標について問われました。(2)では複数解答や説明を求められていて、平面図形の特徴をうまく利用できたかどうかで解答時間や正答率に差がついたと思われます。
⑤空間図形
正四角すいと立方体を組み合わせた立体に関する問題でした。(3)では切断面と辺の交点についての線分比を問われ、適切な平面を取り出して平面図形として解き進めることが重要でした。解法の記述も要求され、苦戦した受検生もいたのではないでしょうか。

国語

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①三川みり『君と読む場所』
二人の中学生と、ある老人とのやりとりを描いた小説文でした。例年通り、空欄補充形式の記述問題が出ています。いずれも、登場人物の心情の変化を的確に掴む必要がありました。文章の表現に関する選択問題は、解答の根拠となる部分を丁寧に読まないと正答を導きにくいものでした。
②漢字の読み取り・書き取り・知識・会話文
漢字・文法・語句の知識が問われる点はここ数年変わりませんが、2020年はこれらに加えて一般常識の分野からも問題が出ました。中学生にとってなじみの薄い分野であり、普段から意識して知識を身につけようとしているかどうかが試されたと言えます。
③中空萌『自然と知識』
「自然」という言葉の解釈をもとに、文化人類学の意義について論じた文章でした。空欄補充形式の記述問題には、傍線部周辺の精読だけでは解けないやや難度の高いものもありましたが、指定語句をヒントにしてなるべく時間をかけずに解答したいところです。
④『無名草子』
ある著名な作品が生まれるきっかけとなった場面を描いた文章でした。文章内容について10字以内で説明するという空欄補充形式の記述がありましたが、特別な古文の知識がなくても文脈から推測できるものでした。
⑤条件作文
資料を参考にしながら「地域の魅力」について自分の考えを述べるという内容でした。適切な具体例を挙げたうえで、論理的に意見を述べられるかどうかがポイントでした。

理科

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①小問集合(物理、化学、生物、地学)
例年通り、各分野から2問ずつ出されました。基礎レベルの問題のため、取りこぼしは最小限にとどめたい内容でした。
②天気(地学)
雲のでき方について、図や表から情報を読み取って解き進める形式の問題です。問2、3の記述問題は基礎的なものでした。一方、問4は計算処理を要する問題、問5はその場で考察するやや難度の高い問題で、両問とも雲ができるしくみについて、理解力が問われました。
③植物(生物)
植物に関する大問でした。問2、5の記述問題は典型的なものなので対応しやすかったと思われます。また、それ以外も図や表の内容を丁寧に読み取ることができれば対応可能なので、この大問でのミスはできる限り避けたいところです。
④中和(化学)
中和の実験に関する問題です。問3は塩の性質について正確な理解が求められました。問4は塩化ナトリウムの溶解度についての知識と実験結果から考察する力が求められました。ほかは典型問題なので、ミスなく解きたい内容でした。
⑤音、磁界(物理)
音と磁界に関する幅広い内容の出題でした。問1は典型的な内容ですが、図がやや細かく、解きにくさを感じた受検生もいたことでしょう。問4の記述は説明文と図の内容を把握して、文をまとめる必要があり、やや難度が高いものでした。問5は適切な図を描くことができれば対応しやすかったと思われます。

社会

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①世界地理
世界地図を題材に、三大洋、位置や方位、気候に関する基礎知識が求められました。例年通り、各国の統計資料を読み取る問題も出され、問われていることを的確に見極める必要がありました。
②日本地理
東北・関東・中部地方からの出題でした。地形図は過去の入試問題でも頻繁に目にする地域のものでしたが、正しいものを「すべて」選ぶ形式で、注意深く読み取る必要がありました。
③前近代史
5つの異なる時代における日本と中国との関係についての出題でした。大名を説明する記述問題は、教科書の内容を注意深く学習していなければ解答できない難度の高いものでした。
④近現代史
例年通り、近代以降の年表を用いた出題でした。明治時代の出来事を並べ替えるものは、歴史の流れを意識して学習しておく必要がありました。
⑤公民
国会と内閣の関係、裁判、政治参加と選挙、価格の働き、日本銀行、労働者の権利、日本の社会保障制度、環境問題といった公民の各分野からまんべんなく出題されました。基礎事項を広く学習しておくことが対策になりました。
⑥総合
世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に関する大問でした。大航海時代やロシア・ソ連の歴史など、世界史からの出題も見られました。

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