東京学芸大学附属高校 2021年出題傾向リサーチ(一般中学)
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東京学芸大学附属高校 2021年出題傾向リサーチ(一般中学)

英語

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①リスニング問題:小問数4
リスニング問題は例年通り、長い英文を聞き、それに関する4つの質問の答えとして最も適切なものを番号で答える形式でした。英語の質問は問題用紙に記載されていないため、1回目の放送で確実に質問を聞き取る必要があります。
②説明文の読解(約590語):小問数10
物事を成し遂げようとする強い信念とそれがもたらす結果について、具体的な事例とともに述べた説明文でした。問4の下線部の内容理解や問6の適語句補充は、本文の該当箇所の前後のみでなく、本文の大筋が理解できているかどうかを問うものでした。問7の並べかえ英作文は、中学校範囲の基礎的な文法知識を問うもので、正解したい問題でした。
③物語文の読解(約950語):小問数9
ある男性が大切に育てたカボチャを盗まれ、それを取り戻そうとする物語文でした。問1では、3つの文章を本文の適切な場所に入れる脱文挿入の問題が出されました。物語の場面の転換を正しく把握し、確実に正解したい問題でした。問4は、この物語のおもしろさに気づけたかどうかが解答の鍵となりました。2021年は、学芸大附高で頻出の代名詞の内容把握に関する問題は出されませんでした。
④説明文の読解(約730語):小問数7
地球に衝突することなく回り続ける衛星のメカニズムに関する説明文でした。理系の内容を英語で理解しなければならず、高度な読解力が求められました。特に問3の適語句補充、問4の下線部の内容把握は、該当箇所の周辺を正確に読み解く必要があり、難度が高いと言えます。問5は与えられた英単語をそのままの順で用いて、文脈に合う英文を作る、学芸大附高の頻出の問題でした。

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数学

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①小問集合
(1)平方根の計算、(2)連立方程式、(3)さいころ2個の確率、(4)資料の活用の4問構成でした。いずれも難度は高くなく、合格のためには丁寧に処理をして完答を目指したい大問です。
②座標平面上の図形
座標平面上を3点が動いてできる図形についての問題でした。(1)(2)は解法の選択、計算の工夫で解答に至るまでの所要時間に差がついたでしょう。(3)は図形的性質を利用することで素早く正解まで辿りつけました。
③平面図形
ある条件を満たす点を考える問題でした。(1)は点の位置が特定されていたので正解したいところです。(2)は穴埋めの証明でしたが、空欄の意図を掴みきれない受験生もいたと思われます。(3)は点が動く軌跡の問題ですが、類題演習の有無で正答率に差がついたものと思われます。
④二次関数
放物線と角の二等分線の交点に関する問題でした。(2)は問題で与えられた三角定規の比、(3)は図形の相似をうまく利用することが正解を導くためのポイントでした。
⑤平面図形
ひし形と複数の平行線からなる図形について、長さや面積を求める問題でした。(1)は基本問題ですが、(2)は図が複雑なため、戸惑った受験生も多かったでしょう。一方で(3)は基本的な図形の面積比の問題で、短時間で正解できたと思われます。

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国語

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①全卓樹『銀河の片隅で科学夜話』
言語の構造が人の認知にもたらす影響について考察した論説文からの出題でした。複数の言語を比較しながら論が展開していくため、各言語の特徴をきちんと整理しながら読み進めていく必要があります。設問は例年通り記号選択を中心とする構成で、一部にまぎらわしい選択肢を含むため、丁寧な読解が欠かせません。また、2020年にはなかった抜き出しが2021年では2問出されていることなどをふまえると、時間管理に十分留意すべき大問だったと言えるでしょう。漢字の書き取り5問は基礎~標準レベルの難度でした。
②江國香織『晴れた空の下で』
老夫の一日を春の穏やかな空気感とともに描き出した小説文からの出題でした。物語の前半と後半で着眼すべきポイントが大きく切り替わるため、受験生には柔軟な状況把握が求められます。全11問中7問を占める記号選択では、登場人物の心情はもちろん、傍線部の解釈や文章表現の特徴などが幅広く問われました。また、例年の傾向通り、この大問で文法問題(2021年は「の」の意味識別)も出されています。問1と問3では受験生の語句の知識が試されました。
③『幽明録』
漢籍の書き下し文からの出題でした。ストーリー自体は比較的シンプルで、人物関係も把握しやすい文章だったと言えます。与えられた注釈をきちんと確認しながら読み進めていくことが求められます。設問のほとんどは記号選択形式で、内容理解に関するものが中心でした。知識分野からは返り点について問われていますが、定番の問題なので確実に正解しておきたいところです。

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理科

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①化学変化、物質の特徴(化学)
化学変化の実験について、基本的な知識を確認する問題です。問題文の読み落としに注意し、ミスなく解ききりたい大問です。
②天気(地学)
天気に関する総合的な理解を確かめる大問です。(1)は見慣れないグラフを読み解く必要がある問題でした。(2)以降の問題は取りこぼしを最小限に抑えたい内容です。
③電流(物理)
電磁誘導に関する基礎から標準レベルの問題です。条件を正確に把握して解き、この大問でのミスは避けたいところです。
④人体(生物)
消化の実験に関する問題です。(2)では細かな知識が問われていましたが、他の問題は基礎的なものなので確実に正解したい内容でした。
⑤イオン(化学)
化学電池と電気分解に関する問題です。内容は平易なものなので図や問題文の情報を取りこぼさずに、解き進めたい大問です。
⑥火山、地質(地学)
火山と化石に関する知識を確認する大問です。基本事項の出題が中心なので対応しやすかったと思われます。
⑦力、水圧(物理)
力と水圧、浮力に関する問題です。(1)はやや見慣れない形式の問題でしたが、難度は高くありません。(2)以降は水圧の働き方と力のつり合いについて確認する標準レベルの内容でした。
⑧植物(生物)
植物に関して幅広く知識を確認する問題でした。やや細かな知識も問われ、丁寧に学習できていたかどうかで差がつく内容です。

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社会

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①世界史
人口をテーマに古代から現代までの歴史を問うものでした。資料や地図を活用して学習をしているかどうかを試されるものが多く出題されました。
②日本史
さまざまな時代の文章や図版などの歴史資料が題材とされました。資料は教科書などにも掲載されている定番のものが中心で、何に関する資料かを素早く見抜く必要がありました。
③公民・歴史
民法と人権をテーマとした文章からの出題でした。冒頭の文章を丁寧に読み進めないと解答できないものもあり、時間配分に注意が必要でした。
④世界地理
受験生の対策が手薄になりがちな南半球の国々に関する出題でしたが、統計資料に定番のものが多かったため、得点しやすいものが多くありました。
⑤日本地理
例年の統計資料の読み取りではなく、交通網・都市・河川などの位置を略地図上で問うものが中心でした。過去の入試問題で見られた地形や都市を地図上で確認できているかどうかを試すものでした。

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