神奈川県公立高校 2017年入学者選抜問題分析
見出し画像

神奈川県公立高校 2017年入学者選抜問題分析

英語

画像1

①リスニング問題:小問数8
例年通りの問題形式でした。(ウ)の放送された英文に関する質問に英語で答える問題はポイントとなる一文を聞き取れれば正解できたと思われます。
②語彙:小問数3
2016年と同じく対話文形式で出題されました。いずれの単語も確実に正解したいところです。
③適語句選択:小問数4
英文の空所に適切な語句を選んで補う問題で、比較や動名詞など基本的な文法事項が問われました。
④整序英作文:小問数4
対話の流れに合うように、不要な1語を使わずに与えられた語を並べかえる問題でした。例年、設問ごとに対話文が分かれていましたが、2017年は1つの対話文の中に4つの設問が含まれる形式になりました。
⑤条件英作文:小問数1
文章の流れに合うように空所に英文を補う問題で、空所の後の台詞に着目する必要がありました。
⑥条件英作文:小問数1
A~Cの絵とその説明が時系列に与えられ、そのうちのBの説明にある空所に適切な英文を書く問題でした。
⑦説明文の読解(約465語):小問数4
表の読み取りを含む、日本に来る外国人の数に関する説明文でした。(ア)と(イ)の適文選択補充は空所の前後に手がかりを見つけることが重要でした。
⑧短文の読解:小問数3神奈川県公立高の特徴的な問題形式で、図表を含む英文やEメールの内容を正確に読み取る力が求められました。
➈対話文の読解(約520語):小問数4
自動販売機に関する対話文でした。(ウ)の内容一致問題は登場人物それぞれの発言を整理しながら選択肢を吟味する必要がありました。

数学

画像2

①計算問題
正負の数、文字式、平方根の計算と、2017年も例年と同じ形式の出題でした。いずれも基本的な計算問題なので、高得点を狙いたいところです。
②小問集合
計算を中心とした小問集合でした。(エ)の平行四辺形の線分比を求める問題はやや手間がかかりますが、上位校合格のためにはミスなく解き進めたい大問です。
③小問集合
二次関数、割合、資料の整理、式の値、二次方程式の5問からなる小問集合でした。どの問題も非常に基本的なものなので、素早くかつ正確に処理したい大問です。
④二次関数
二次関数と線分比が絡む典型的な問題でした。(ウ)の三角形の面積を二等分する小問のみ標準レベルで、類題経験の差がそのまま得点差につながったと思われます。
⑤確率
約数、倍数の性質とさいころを融合させた確率の問題でした。(ア)は基本的な問題である一方で、(イ)を正解するには丁寧な数え上げが必要でした。時間をかけてじっくりと取り組むべき問題だったと言えるでしょう。
⑥空間図形
三角すいを利用した、求積、空間把握、最短距離の問題でした。(ウ)の出題意図を捉えることができず、悩んだ受験生も多かったかもしれません。一方で(ア)(イ)の難度は低かったため、この2つは確実に正解すべき問題だったと思われます。
⑦証明
円周角の性質と、三角形の内外角の性質を利用する証明の問題でした。難度は標準レベルで、時間さえ残っていれば上手くまとめられた受験生が多かったと思われます。全体を通した時間配分の巧拙が得点差を生む問題でした。

国語

画像3

①漢字・文法・俳句の鑑賞
漢字が8問、文法(「と」の識別)が1問、俳句の鑑賞が1問の計10問でした。昨年まであった漢字を書かせる問題がなくなり、代わりに漢字に関する記号選択問題が出ました。漢字はやや難度の高いものが出ています。
②『北越雪譜』
受験生にはなじみの薄い作品からの出題でしたが、文章の難度は標準的でした。また、4問の記号選択も難度は標準的で、この大問での失点は避けたいところでした。
③木内昇『よこまち余話』
主人公の少年が、進学の希望を家族に伝えるまでの心情変化を描いた小説が出題されました。舞台になっている時代がやや古いことや、登場人物の関係がすぐには把握しにくいことで、この大問に時間がかかってしまった受験生もいたと思われます。しかし、記号選択の難度はいずれも標準的だったので、失点は最小限に抑えたいところでした。記述問題はありませんでした。④内山節『半市場経済』
日本の社会や経済について、具体的な例を交えながら論じた文章が出題されました。社会や経済をテーマにした論説文を読み慣れていない受験生は、読みにくさを感じたと思われます。しかし、6問の記号選択の難度は標準的で、読みにくさに耐えながら文章を読み進めることができれば、記号選択問題で得点を重ねることができたと思われます。また、一見すると取り組みづらく感じる記述問題がありましたが、設問の指示を丁寧に読めば、十分に対応できるものでした。
⑤グラフと会話文の読み取り
読書の現状についてのグラフとそれに関する対話文を読み取る形式で、記号選択が2問と記述が1問出されました。記号選択問題の難度は標準的で、また、記述問題も文中から解答の根拠を見つけやすいものだったため、高得点を狙いたい大問でした。

理科

画像4

①小問集合(物理)
(ア)電流、(イ)力、(ウ)音に関する典型問題で、いずれも基礎的な内容でした。近年出題されていた計算力を要する問題は見られませんでした
②小問集合(化学)
(ア)気体、(イ)状態変化、(ウ)イオンに関して基本事項を確認する問題でした。高得点を狙いたい大問です。
③小問集合(生物)
(ア)植物、(イ)生殖、(ウ)人体に関する基本問題でした。近年の入試問題で見られたような、やや発展的な知識の出題はありませんでした。
④小問集合(地学)
(ア)と(イ)の天体の問題は、典型的な内容でした。(ウ)の天気の問題は、実験でわかることがとらえにくく、やや取り組みにくい内容でした。
⑤運動(物理)
近年の入試問題と比べると基本的な内容が多く、文章記述も書きやすいため、全体として取り組みやすくなっていました。
⑥化学変化(化学)
いずれも化学変化の典型問題で、準備を進めてきた受験生であれば解きやすかったでしょう。
⑦食物連鎖(生物)
見慣れない実験が取り上げられていたものの、基本的な実験の内容を理解していれば、十分対応できる問題でした。
⑧地質(地学)
(ウ)(エ)は分析力を要する問題でしたが、典型的なものなので、類題を解いたことのある受験生が多かったでしょう。図からの数値の読み取りもありましたが、基本的な内容でした。

社会

画像5

①世界地理
昨年と同様、東京を中心とする正距方位図法と、経線と緯線が直交する地図を題材とした出題でした。例年見られる時差に関する出題は飛行機の乗り継ぎの要素が加わり難度が高くなりましたが、そのほかの問題は例年の傾向通りで、対策を立てやすいものでした。
②日本地理
関東地方に関する文章を用いた出題でした。例年同様、地形図に関する出題がありましたが、写真を用いた出題や作図をする出題がなくなったこともあり、昨年までと比べ得点しやすくなりました。
③日本史(古代~近世)
大陸から見た日本の地図を用いた出題でした。例年見られた時代の並べ替えや文章選択問題がなくなりました。昨年見られなかった資料に関する問題が出されましたが、問題中に多くのヒントがあり、取り組みやすいものでした。
④近現代史
19世紀以降の年表を利用した出題でした。記述問題は例年とは異なり字数制限がなく、需要量と供給量による価格の決定といった経済分野の要素が解答に必要なものもありました。また、久しぶりに世界史に関する出題もあり、特定の分野に偏らない学習が必要でした。
⑤公民総合
日本とアメリカの政治制度に関する文章を用いた出題でした。日本の裁判制度に関する選択問題は判断に注意を要するものでしたが、問題のほとんどが基本事項でした。
⑥公民総合
環境や雇用など、現代社会の中で問題になっていることを主題とする出題でした。雇用に関する記述問題は複数の資料を用いた字数制限のないもので、東京都立高の入試問題にも見られるタイプのものでした。

難関国・私・公立高校を目指す小学5年生~中学3年生を対象とした進学指導塾、SAPIX中学部です。受験生とその保護者の皆さまに、「学習や志望校探しのヒント」や「学習のモチベーションアップにつながる読み物」などをお届けします。受験に向けた情報収集ツールの一つとしてご活用ください。