東京都立高校 2019入学者選抜問題(進学指導重点校・共通問題)分析
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東京都立高校 2019入学者選抜問題(進学指導重点校・共通問題)分析

英語

英語グラフ

総評
共通問題は、形式・内容ともに2018年から大きな変更はありませんでした。リスニング問題は3年連続で同じ形式でした。日比谷は2018年と比べて長文の総単語数が減りました。また、英作文の出題に変化があり、より実用的な記述力が試されました。西は総単語数3000を超え、内容をすばやく理解して解答する力が求められたので、苦戦した受検生も多かったと思われます。国立は2018年に引き続き、難度の高い理科系の内容を含む対話文が出題されました。八王子東は、英単語の意味を説明する英作文が出題されました。その語が用いられる状況を、具体例を交えて説明する必要があり、複数の条件を満たしながら英文を記述する力が試されました。戸山は英作文で写真を用いた特徴的な出題がありました。青山は長文の総単語数が増え、難度がやや上がりました。立川は2018年と同じ形式で、難度もほぼ変化はありませんでした。全体として、英作文の出題形式や長文の内容、大問数などで、各校の特徴がより顕著になったと言えます。

出題分析表

英語出題分析表

数学

数が宇グラフ

総評
共通問題は、形式・内容ともに大きな変更はありませんでしたが、やや難化しました。日比谷は、2018年よりは取り組みやすくなったものの、難度の高い問題もあり、思考力とともに時間配分への意識が求められました。西は、例年通り大問4で特有の出題があり、しかも2018年より難化しています。この大問に時間をかけられたかどうかがポイントでしょう。国立は、方針は立つものの、高い空間把握能力や計算処理速度が求められ、例年より解きにくい問題が多かったと思われます。八王子東は、2018年より図形の性質に関する理解が求められ、その精度が得点差につながったと思われます。戸山は、2018年同様、基本から標準レベルの出題が多く、ミスなく解答できたかどうかが鍵となりました。青山は、やや難しい問題が多く、正解するべき問題を制限時間内で得点できたかどうかが重要でしょう。立川は、一度は見たことがあるようなオーソドックスな問題が多いため、着実に得点を重ねることが大切でした。

出題分析表

数学出題分析表

国語

国語グラフ

総評
共通問題は問いの指示を読み落とさなければ高得点が狙える反面ケアレスミスが許されず、見直しを徹底することが大切でした。日比谷は文学的文章の文章量が多くなり、抜き出し問題に時間が奪われやすく、全体的に取り組みにくい出題でした。西は文章量が増えていて2018年より難化したため、時間内での処理に苦労する受検生が多かったと思われます。国立は現古融合文で抽象的なテーマが扱われたため、時間配分に気をつけつつ文章内容を正確に理解することが求められました。八王子東は240字の作文に時間をかけすぎないよう注意したうえで、典型問題を取りこぼさないことがポイントでした。戸山は文学的文章に読みづらさがあったことに加えて、説明的文章も抽象度が高く、時間配分が難しいセットでした。青山は説明的文章で図が添えられていたのが特徴的で、文章を注意深く読み進める必要がありました。立川は説明的文章と現古融合文に難しい言い回しが多く、内容理解に苦戦した受検生が多かったと思われます。

出題分析表

国語出題分析表

理科

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①小問集合(物理、化学、生物、地学)
例年と同じく、物理、化学、生物、地学の4分野について基本事項を確認する問題でした。すべて正解したい大問です。
②小問集合(物理、化学、生物、地学)
例年通り、レポートの文章を読んで内容に関連する問いに答える形式で、2019年のテーマは防災でした。2018年に続き、レポートの内容がよく理解できなくても正解できる問題が多く、対処しやすくなっていました。
③地震(地学)
地震の観測記録を用いて計算する問題と、地震が発生する仕組みについて答える問題でした。問3(2)は、例年とは異なり、文中の空欄を補充する形式で、2019年の入試問題の中では唯一の文章記述でした。
④遺伝(生物)
問1は植物に関する基礎知識を確認する問題、問2、問3は遺伝に関する典型的な問題でした。問3は、2017年から生物分野の大問で出されている、仮説を検証する実験に関する問題でした。公立高校の入試でよく見られる定番の題材だったため、受検生にとって対処しやすい内容だったと言えます。
⑤化学変化(化学)
銅に関連する実験についての知識と計算の問題でした。問4の計算は、式を立てるのに苦労した受検生もいたと思われます。
⑥運動とエネルギー(物理)
実験の一つは、題材が見慣れないもので条件もやや複雑でしたが、問われている内容は公立高校の入試では頻出のものでした。実験の手順や結果から、必要な情報を抽出する力が求められました。

出題分析表

理科出題分析表

社会

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①小問集合
歴史分野は、例年出されていた出来事に関連した位置を地図上で問うものから人物の事績を問うものに変わりました。公民分野は、例年は大問5で出されていた人権と憲法の条文を結びつける問題がここで出されました。
②世界地理
東京都立校入試では出題頻度の低い時差の知識が問われたほか、文章や雨温図から国や地域を特定する問題も、例年以上の知識量を必要としました。また、地域別の地図を用いた問題は、2013年に出されたものに類似した形式でした。
③日本地理
頻出の説明文から都道府県を判断する問題は離島を題材としていて、半島や山脈など地形の記述から場所を特定しにくいものでした。統計と文章から該当する都府県を読み取る問題も、単純な統計の読み取りだけでは正答できない難度の高いものでした。
④歴史
例年出されていた歴史的出来事が年表中のどの時期に起きたことかを選択する問題は、その出来事に関連する場所も正確に把握していなければ得点できない難度の高いものになりました。
⑤公民
記述問題は与えられたグラフや文章を整理し、そのつながりをまとめられるかどうかが試されるものでした。国会や財政に関する問題も例年以上に知識量を必要とするものでした。
⑥総合
世界地理と世界史を融合した例年通りの傾向でした。東京都立校の過去の入試問題をしっかり解いていれば、十分に対応できるものでした。

出題分析表

社会出題分析表


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