東大寺学園高等学校 2022年出題傾向リサーチ
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東大寺学園高等学校 2022年出題傾向リサーチ

高校受験 SAPIX中学部

英語

①リスニング問題:小問数8

学校祭で留学生たちが出す世界各国の料理に関する対話文です。放送内容に合うものを選んで英文を完成させる問題が4問、英文の内容が放送内容と合っているかどうかをTrue/Falseで判断する問題が4問で、記述はありません。

②エッセイの読解(約400語):小問数7

購買意欲に影響を与える、ある心理的な反応についてのエッセイです。心理学が絡む社会的な題材は、2020年から3年続けて扱われています。空所に適する語句を選択する(2)や、心理的な反応について日本語で記述する(5)では、中学生にとって身近ではない内容の理解が求められますが、設問部付近には手がかりとなる語が明確に存在します。ただし注釈がないため、語彙の知識が必要です。(3)の英文和訳は、下線部冒頭のTheyが指す内容を明示するという指示があり、下線部全体の構造や場面を適切に理解して記述する必要がありました。

③説明文の読解(約560語):小問数9

褒められ方によって、物事への取り組み方に出る差についての説明文です。(1)の英文和訳は、自然な日本語に訳しにくい部分があり、下線部だけではなく、話の流れから文意を捉える必要があります。(6)は下線部の内容を説明した日本文の空所を15字以内で補うものですが、下線部の状況が起こる因果関係を掴めるかどうかが鍵で、これは、(7)の空所に適する語句を選択する問題でも重要でした。

④和文英訳、英作文:小問数3

与えられた日本語の文章における下線部英訳が2問と、空所に入る内容を考えて10語から20語の英語を書くものが1問です。下線部英訳では、英語にしにくい日本語をうまく言いかえることがポイントです。

数学

①小問集合

(1)式の値、(2)因数分解、(3)連立方程式、(4)サイコロの確率からなる小問集合でした。問題構成、難度共に例年通りです。難問はないため、取りこぼしなくすべて正解しておきたいところです。

②二次関数

放物線上に頂点を持つ平行四辺形に関する、二次関数の問題でした。(1)(2)は基本問題です。(3)も類題を解いたことがある受験生にとっては対応しやすかったと思われます。

③整数

与えられた条件を満たす自然数の値について考える整数の問題でした。(1)は問題文の式に従って処理していけば正解できるはずです。一方、(2)(3)は条件に合った等式を手早く作れたかどうかがポイントで、整数の問題を数多く解いた経験がないと、難しく感じたかもしれません。

④円

円周上の点同士を結んだ際にできる線分や、円の半径についての大問でした。この大問の設定は東大寺学園高の受験生であれば何度も解いた経験があるはずなので、落ち着いて確実に得点したいところです。

⑤空間図形

正四面体の内部に二つの円柱が配置されている問題でした。解答に重要な役割を果たす立体の切断面があらかじめ与えられていますが、二つの切断面からわかる情報を適切に判断し組み合わせることが必要で、得点差につながったと思われます。

国語

①荒谷大輔『使える哲学』

ある時代における支配的なものの見方、考え方である「パラダイム」を前提とした科学のあり方について論じた文章です。漢字の書き取りはほとんどが標準的な難度のものでした。記号選択は文章構成について問うものがあったほか、まぎらわしい選択肢を含むものも多く出されています。制限字数80字の記述が1問出されていて、傍線部の内容を丁寧に換言してまとめることが求められました。毎年やや長めの記述が出される傾向にあるため、対策が欠かせません。

②森沢明夫『本が紡いだ五つの奇跡』

父親である主人公が人生の選択に悩む息子に寄り添う姿を、二人のやりとりを通して描いた小説文です。テーマがわかりやすく、会話文が中心のため読みやすい文章だったと言えます。制限字数60字の記述は、傍線部の前後を丁寧に読み取りまとめることで正答を導けました。一方、制限字数80字の記述では、文章全体をふまえたうえで主人公の心情をまとめる必要があります。記号選択は、登場人物の心情について問うものがほとんどですが、文中の表現に関するものも1問出されました。

③『武家義理物語』

江戸時代の浮世草子からの出題です。鎌倉時代の武将についての有名なエピソードについて述べた文章でした。人間関係がわかりづらい文章だったので、前書きや注釈をヒントにしながら読み進める必要があります。武将の行為の意図を確実に理解できたかどうかが正答を導くポイントでした。制限字数60字の記述では、解答の根拠となる箇所を正確に把握し、コンパクトにまとめることが求められました。

理科

①生態系、植物(生物)

生態系に関する総合問題です。前半は基礎知識が問われ、後半は発酵をテーマとした分析を要する問題でした。後半は見慣れない形式の問題で、理科の学習量によって得点差が生じたと思われます。

②天体(地学)

人工衛星に関する問題です。表や文章の内容をもとに思考する力が問われました。(4)は立体的な視点も必要とするため、着眼点がやや見つけにくい問題です。

③天気(地学)

前線と低気圧に関する基礎知識を確認する問題です。この大問での失点は避けたいところです。

④気体(化学)

室内の換気をテーマに総合的な理解度を確認する問題です。前半は基礎から標準レベルの知識を問う内容、後半は記述とやや細かな計算を要する内容でした。取りこぼしは最小限に抑えたい大問です。

⑤イオン、化学電池(化学)

前半はイオン化傾向に関する基本事項を確認する問題で、後半は化学電池に関する近年では頻出のテーマを扱った問題です。難関校の入試に向けて学習を進めた受験生なら全問正解もねらえる大問でした。

⑥力(物理)

力のつり合いに関する問題で、東大寺学園高の入試で近年では頻出の内容です。難度は標準レベルで、十分に対策してきた受験生にとっては対応しやすかったと思われます。

⑦電流(物理)

抵抗の大きさが変化する装置に関するやや難度の高い問題です。電気回路の計算に習熟しているうえで、回路図の変化に対応する必要があり、思考力が求められる内容でした。グラフや図を丁寧に吟味しながら慎重に解く姿勢が求められました。

社会

①公民(スポーツ選手とメンタルヘルス)

スポーツ選手を取り巻く環境に関する文章をもとにした総合問題でした。近年の日本やそれを取り巻く世界情勢に関して歴史的背景も含めて理解している必要があり、日頃から自分なりの視点を持って社会情勢を観察しているかどうかが試されるものでした。また、正誤を判断する選択問題はさまざまな形式で出されていて、正確な知識と選択肢の慎重な吟味が求められました。

②地理(飲用水と環境問題)

ミネラルウォーター普及の歴史やそれに伴う環境問題に関する文章をもとにした総合問題でした。さまざまな統計資料をもとに出題されていて、統計資料のポイントを見つけ出す経験の量に加え、詳細かつ広範囲の知識を運用する力が求められました。基本的な統計を理解していることはもちろん、正解に至る正確な手順をふむことができるようになるためには過去の入試問題の丁寧な演習・見直しが欠かせませんでした。

③歴史(日記からみた歴史)

歴史上のさまざまな日記に関する文章をもとにした総合問題でした。正誤を判断する選択問題は難度が高く、中学社会で学習する機会が少ない歴史用語が選択肢に多く含まれる傾向は例年通りです。教科書の本文だけでなくコラムや史料に至るまで細部に目を通し、内容を理解しておく必要がありました。文章記述は、浮世絵に描かれた女性の作業に関して問われたものでしたが、江戸時代の産業に関して標準的な知識があれば解答できるものでした。

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