筑波大学附属高等学校 2022年出題傾向リサーチ
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筑波大学附属高等学校 2022年出題傾向リサーチ

高校受験 SAPIX中学部

英語

①リスニング問題:小問数6

二人の対話を聞き、内容に関する問いに対して4つの選択肢の中から正しい答えを選ぶ問題です。数値に関する情報に注意して聞き取る必要がありました。

②物語文の読解(約970語):小問数10

一匹の猫に関するプレゼンテーションがきっかけで、二人の少女がお互いの理解を深めていく物語文です。下線部の英文で省略されている語を答える問6では、主語や時制の正しい理解が求められました。問8は、空所に当てはまる単語を本文中から抜き出して答える例年通りの出題で、下線部周辺だけでなく文章全体から探すことがポイントでした。筑波大附高の入試では、本文中の空所への語句補充や適切なセリフの選択など、ストーリーを作り上げていくように内容を理解する力が問われるのが特徴です。

③物語文の読解(約970語):小問数11

ある若き国王が、特別な地図を専用の望遠鏡で見ることでさまざまな土地の人々を観察する物語文です。問3は、主人公と地図の位置関係をイメージする必要がありました。動詞を適切な形に変化させて空所に補充する問6では、選定に迷う語も含まれていて、語法の正確な理解が求められました。問10は、内容に関する短い英文のまとまりを完成させる問題で、空所に入る適切な語を本文から時間内に探すことができたかどうかがポイントでした。

④和文英訳:小問数4

Aのセリフに対するBの答えとして、与えられた日本語を英訳する問題です。対話文らしい自然な日本語では省略されている部分も英語にする必要があるのが特徴です。(3)では新しく学習指導要領に加わった範囲の文法理解が問われました。例年小問数は少ないものの、中学英語の注意すべき文法事項の理解が問われる問題が出されます。

数学

①整数

自然数について累乗の一の位の数がどのように循環するのか考察していく問題でした。(1)(2)は基本問題です。(3)は規則性に気づければ正解できたと思われますが、(4)は場合分けも必要だったため難度の高い問題でした。

②円

円と相似に関する問題でした。与えられた条件を図に書き込んでいきながら、図形の性質に気づいていくことが求められました。(2)では複数の解法が考えられますが、計算量の少ない解法を選択できるかどうかが鍵でした。

③文章題

「信号機が設置されている横断歩道」を題材とした文章題でした。問題設定が複雑であり、題意を把握するのに多くの時間を要するため、苦戦した受検生は多かったと思われます。

④円柱と動点

円柱の底面にある定点と動点を結んでできる図形について考える問題でした。(1)は速さに関する文章題、(2)以降は空間図形の融合問題でした。(1)が解けないと(2)(3)に取り組むことができません。(1)の出来で得点差がついたと考えられます。

⑤資料の整理

箱ひげ図から得点の分布を推察していく問題でした。(1)(2)は基本問題なので正解しておきたいところです。(3)以降は思考力と計算力を要する問題でした。最後の大問であることも加味すると、十分な時間を残せた受検生は少なかったと思われます。

国語

①野口悠紀雄『知の進化論』

人間にとっての知識の意義について、「資本財」と「消費財」という観点から論じた文章からの出題でした。論旨がはっきりしていて、かつ具体例も豊富なため、読みにくさはありません。記述は2問で、70字以上80字以内の問4では、傍線部を換言する要領で具体例に即した解答をまとめる必要がありました。比較的字数にゆとりがあったため、手堅く得点を狙いたいところです。一方、20字以上25字以内の問5は、書くべき内容に対して字数が短かったため、苦戦した受検生も多かったと思われます。抜き出しや記号選択は、いずれも文章内容をきちんと把握することさえできていれば、解答に苦慮するものではありませんでした。そのほか、漢字の書き取りが4問出されています。

②重松清『かさぶたまぶた』

2人の子供を持つ父親を主人公とした小説文の、夫婦が子供の様子について会話している場面からの出題です。主人公の内心の揺れ動きに注意しつつ、丁寧に読み進める必要がありました。大問1同様、記述・抜き出し・記号選択がバランスよく問われています。記述は字数制限のないものが1問のみでした。傍線部の心情の理由を説明する問題でしたが、文中の表現の引き写しではなく、自分の言葉でまとめることが求められました。それ以外の設問には、表現について問うものや、文中に直接描かれていない心情を答えるものが含まれています。解答の根拠を探しづらいものもあったため、ある程度時間をかけて慎重に解いていく必要があり、全体として点差のつきやすい大問だったと言えます。知識分野では、例年同様、語句の意味を選ぶものが2問出されています。

理科

①力(物理)

滑車を含んだ装置を扱った問題です。力について基本的な理解があれば、全問正解が狙えました。

②天体(地学)

太陽系の惑星についての問題でした。内容は基礎的なものが中心で答えやすかったと思われます。

③物質の特徴(化学)

物質の状態変化や、異なる物質を混合した場合の質量や体積について考察する問題です。発展的な知識が求められ、多くの受検生が難しく感じたと思われます。

④光(物理)

光の屈折について基礎から標準レベルの問題で構成されていました。極力取りこぼしを抑えたい大問です。

⑤植物、遺伝(生物)

植物のつくりや遺伝についての問題です。植物のつくりについては、一部細かな内容が扱われましたが、遺伝の問題は典型的なものでした。

⑥地質、火山(地学)

柱状図や化石から、当時の環境や地層の様子を推測する問題でした。与えられている情報を適切に読みとり、考察する必要がありました。

⑦化学変化(化学)

(諸事情により省略いたします。)

⑧生態系(生物)

生態系について、典型的な図や実験から出題されました。取りこぼしは避けたい大問でした。

社会

①世界地理

2022年は例年の地図投影法に関する出題ではなく、統計やグラフを用いたエネルギー・環境問題に関する出題でした。マンガを題材として、セリフの一部に当てはまる語句を考える問題は新傾向のものでしたが、内容は他の学校の入試問題でもよくみられるもので、解答は難しくありませんでした。

②日本地理

統計や地形図を題材とした問題でした。全体的にほかの学校の入試問題ではあまり出題頻度が高くないものが多かったため、統計や地形図を丁寧に分析し、出題者の意図をくみ取り解答することが求められました。

③日本史・世界史(古代~近世)

東アジアの外交や世界遺産などをテーマとした出題でした。問われていることは難しいものではなかったものの、用いられた資料がほかの学校の入試問題ではあまり目にしないものであったため、資料を注意深く読み、知識を整理しながら解答する必要がありました。

④日本史・世界史(近代~現代)

資料と年表を題材に19世紀以降の世界や日本の動きについて出題されました。選択肢の数が多い問題があったものの、年代ごとに出来事を正確に把握できていれば、解答できるものがほとんどでした。

⑤政治

SDGs(持続可能な開発目標)を題材とした出題でした。ある市におけるアンケートをもとにした問題は、与えられた文と資料を照らし合わせて慎重に解答する必要がありました。

⑥経済

価格に関する問題が中心でした。文中の空欄を補充する問題や文の内容に関する記述問題は、いずれも文の内容を正確に把握しなければ解答できないものでした。丁寧な読解が求められたため、この大問までに時間の余裕を残していることが大切でした。

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