大阪教育大学附属高校池田校舎 2018年出題傾向リサーチ
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大阪教育大学附属高校池田校舎 2018年出題傾向リサーチ

英語

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①リスニング問題:小問数12
例年通り3つのパートに分かれた構成でした。[A]は2017年の対話文の形式から、2018年は一人の話し手が読み上げる形式に変更になり、内容はある歌手に関するものでした。[B]は放送された英文に関する内容一致問題でした。[C]は例年通り、問題用紙に記載された文章中の空所に合わせて、読まれた語句を書き取る問題でした。発音の強弱や、単語同士が繋がって発音されるものに対応できるように、日頃から聞き取りの訓練をしておく必要がありました。
②物語文の読解(約1060語):小問数25
歌が上手な少女とドラムを演奏する男性の物語文でした。総語数が2017年より400語近く減少したことや、本文中の語彙レベルをふまえると、内容を把握するのにさほど時間はかからなかったと思われます。2017年からの変更点としては、並べかえ英作文が出題されたことと、自由英作文の指定語数が2017年の30語程度から40語程度へと増加したことです。英文を日本語に訳す問題や、本文中の日本語を英語に直す問題は継続して出されていて、記述問題への対策が欠かせません。問3は下線部を30字程度の日本語で説明する問題、問8は本文に関する質問に20字程度の日本語で答える問題で、どちらも本文で説明されている出来事を端的にまとめる思考力が求められました。問10の自由英作文は「あなたが好きな歌について、好きな理由を40語程度の英語で書きなさい」というもので、より具体的に書く形式に変わりました。英文自体は読みやすいものでしたが、日本語・英語それぞれの記述問題の多さを考えると、正解を導くためには正確な読解と記述力が不可欠です。

数学

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①小問集合
(1)数式の計算、(2)平方根の計算、(3)連立方程式と未定係数、(4)因数分解、(5)さいころの確率の5問で構成された小問集合でした。ここはミスなく確実に完答しておきたいところです。
②整数と規則性
1から連続する自然数の和をテーマとした規則性についての問題でした。(2)は「たすきがけ」か「解と係数の関係」の利用が鍵ですが、全体的に書き出していくことで対処できる内容でした。柔軟に対応できたかどうかで差がついたと思われます。
③反比例と二次関数
双曲線と2つの放物線を考察する問題でした。(2)は等積変形の利用、(3)は平行四辺形の発見がそれぞれポイントでした。難度は決して高くないため、落ち着いて処理することができれば得点できたと思われます。
④空間図形
正八面体の投影図についての問題でした。3つの小問の難度は基本・標準・応用と段階式になっていたため、少なくとも前半2つの小問は正解したいところです。(3)は類題を解いたことがある受験生にとっては有利だったと思われます。
⑤作図と証明
長方形の面積を二等分する折れ線の作図方法を考察する問題でした。(1)は作図の手順を示すという内容で、戸惑った受験生も少なくなかったことでしょう。(2)の証明は(1)ができた受験生は、しっかりと記述できれば得点できたと思われます。

国語

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①吉村昭『冬の鷹』
江戸時代を舞台に、オランダ語の医学書を翻訳すべく情熱を傾ける医者の姿を描いた小説文です。背景となる歴史的知識を持っていた受験生であれば、スムーズに読み進めることができたと思われます。文中の表現を抜き出して空欄補充することで解説文を完成させるという新しいタイプの問題が出ていますが、文章内容を理解できていれば十分に対応が可能な難度でした。そのほか、空欄補充や語句の知識についても極端に難度の高いものはありません。差がついたと考えられるのは2つの記述問題で、どこまで詳しく書いたかで得点が大きく左右されたと予想されます。
②池内了『天文学者の虫眼鏡』
「宇宙論」をテーマに、研究者たちを悩ませている問題について説明した文章です。具体的な研究手法に踏み込んだ内容だったため、読みにくさを感じた受験生もいたと考えられます。指定字数が40字以内と50字ちょうどの抜き出しが出されていて、大問1と同様に抜き出しの量が多い設問構成でした。制限字数70字の記述には文中の表現を使うように指示が付されていますが、単なる文章の引き写しでは満点を取ることはできません。知識分野では、例年の傾向通り、口語文法が問われています。2018年は動詞の活用表を完成させる問題と「ない」の品詞を識別する問題が出されていて、いずれも基本的な難度でした。また、文学史も問われたため、古典知識についての学習も欠かせません。2017年に続き、300字の作文が大問2に組み込まれています。文章内容をもとに自身の日常生活について述べるというもので、具体的な論点を再設定しつつ論じるという例年の傾向を踏襲したものでした。

理科

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①動物、人体、食物連鎖(生物)
生物の基礎から応用までの知識が問われました。(2)、(4)はアンモニアの排出や、レンズについての知識から考察をする必要があり、難度が高くなっていました。例年、生物分野では応用レベルの知識問題が含まれることがあります。
②電気分解(化学)
(6)までは、電気分解についての典型的な問題が出されました。(7)は文章を読みとって計算する問題ですが、計算過程も複雑ではなかっため、難度は高くありませんでした。
③化学変化(化学)
鉄と硫黄から硫化鉄ができる反応についての典型問題でミスなく解きたい内容でした。例年の化学分野では応用レベルの知識問題や、やや難度が高い計算問題が出されることがあります。
④天気(地学)
天気についての典型的な知識の問題でした。(4)の記述問題は、前線による天気の変化について短くまとめる記述力が求められました。例年の入試問題では、自然現象が起きる仕組を説明する記述問題が出されています。現象についての正確な理解が求められます。
⑤電流(物理)
発光ダイオードについての問題でした。(2)は細かな知識が問われていました。(6)はやや難度の高い計算問題でしたが、類題を解いたことがある受験生は苦労しなかったと思われます。(7)、(8)は科学技術についての論述問題でした。普段から学習内容がどのように科学技術に応用されているか関心を持っていれば対処可能です。

社会

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①世界地理・オセアニア
オセアニアに関する出題でした。出題頻度が高くないオセアニアについて、地域ごとの気候的特色を問うといった、学習量によって差が出やすい大問であったと言えます。
②日本地理・北海道
北海道の気候・地形・産業などに関する出題でした。文章の穴埋めのように、一問一答形式が多く、内容も基本的な知識を確認するものであったため、得点源としたい大問でした。
③政治・人権と憲法
基本的人権と日本国憲法に関する出題で、日本国憲法の条文に即して政治分野の基礎知識を確認するものが中心でした。選挙に関する記述問題は、指定語句の使い方が難しく、解答作成に工夫が必要でした。
④経済・市場と価格
市場における需要曲線と供給曲線に関する出題でした。教科書に掲載されているレベルのものが中心で、すべて正解したい大問でした。
⑤日本史・平安~江戸時代
鎌倉時代と江戸時代の外国との交流に関する問題でした。江戸時代の川柳の内容を説明する問題は、高度な知識は求められていないものの、文章にまとめるのが難しく、記述力を必要としました。
⑥歴史総合・大正時代
明治~昭和(戦前)時代における日本と同時代の世界史に関する問題でした。同時代の出来事を選択したり、年号の並べ替えをしたりと、歴史の縦と横のつながりに関する理解度を試されました。
⑦日本史・明治時代
日本の産業革命を題材とした出題でした。正しいものをすべて選ぶ問題があり、記述問題も時代背景に関する深い理解を求めるものであったことから全体的に難度の高い大問でした。

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