西大和学園高等学校 2022年出題傾向リサーチ
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西大和学園高等学校 2022年出題傾向リサーチ

高校受験 SAPIX中学部

【本校入試(奈良県)】

英語

①リスニング問題:小問数6

放送される対話文を聞いて設問Aと設問Bに答える形式でした。設問Aは例年通りの形式で、英語の質問に対して適切な答えの記号を選択する問題でした。設問Bは過去に出題されたことがない形式で、会話が行われている曜日を英単語で答える問題と、その解答の根拠を説明した日本文を完成させるために、空所に適切な日本語を入れる問題でした。

②適語句補充選択・並べかえ英作文:小問数8

設問Aと設問Bに分かれていて、設問Aは英文の空所に入る適切な語句を選択する問題で、設問Bは並べかえ英作文でした。設問Bは、不定詞や接続詞、間接疑問などの文法知識が問われましたが、すべて標準的な難度だったため、確実に正解したい問題でした。

③和文英訳:小問数3

下線部の日本語を文脈に合うように英語に直す形式が、4年連続で出されました。日本語と英語のズレに対する意識を問われる問題が多く、数えられない名詞や現在完了などの文法を理解しているかどうかが試されました。

④説明文の読解(約710語):小問数8

自転車の歴史に関する説明文でした。下線部が示すイラストを選ぶ問2は、下線部を含む段落だけでは正答が判断できない、注意を必要とする難問でした。4つの英文を並べかえて空所に補う問5は、選択肢どうしの関係だけでなく、空所前後の英文とのつながりも考える必要がありました。

⑤エッセイの読解(約630語):小問数8

1936年のオリンピックに出場した陸上競技選手によって書かれたエッセイでした。下線部の英単語の意味を記号で答える問3は、直訳ではなく文脈から意味を推測する必要がありました。空所に入る英単語を本文中から抜き出して答える問4は、解答となる単語が空所から離れたところにあり、注意が必要でした。

数学

①小問集合

連立方程式、等式変形、平方根が整数になる条件、座標平面上の三角形、整数部分と小数部分、動点の確率の6問からなる小問集合でした。いずれも難度は高くないので、素早く処理して完答を目指したいところです。

②図形系小問

2円の共通接線と面積、三角形の面積比、円と角度、六角錐台の体積、立方体と影の5問構成でした。西大和学園高の受験生であれば類題を解いた経験がある問題ばかりだと思われるので、この大問もミスなく処理したいところです。

③二次関数

切片が等しい2直線が放物線と交わっている問題でした。小問ごとに設定が変わるので、それぞれの条件に合わせて図を描き直す必要がありますが、難度は高くないので落ち着いて対応したい大問です。

④円

円周上に頂点がある三角形とその三角形に内接する円について考察する問題でした。(1)、(2)は解答できた受験生が多いでしょう。(3)、(4)はそれぞれ前問が誘導であることに気づき、適切な補助線を引く必要があります。出題の意図をくみ取り、対応することは難しかったかもしれません。

国語

①増田聡の文章

コロナ禍で問い直されることになった大学における学びのあり方について論じた文章です。筆者の主張がはっきりしているので、取り組みやすい大問だったと考えられます。文章全体にわたって注意深く読むことができれば、受験生を悩ませるような記号選択はありません。ただし、制限字数50字以内と90字以内の記述が1問ずつ出されていて、ここで点差がついたと思われます。書くべきポイントを意識せずに、漫然と解くだけでは得点に結びつきません。そのほか、漢字の書き取り5問、四字熟語1問が出されています。

②竹沢尚一郎の文章

災害という負の記憶をどう展示するかについて論じた文章です。文章量は多いものの、テンポよく読めるので、読むこと自体に難しさはありません。ただし、この大問でも制限字数80字以内と70字以内の記述が1問ずつ出されているため、時間配分には十分注意しなければなりません。知識分野では、語句の意味2問、熟語の構成4問が出されています。

③『讃岐典侍日記』

平安時代後期、二人の天皇に仕えた女官の日記からの出題です。受験生にとって、人物関係を把握するのに手間取りやすい文章で、注意深く読み進める必要があります。文章の細部まで理解ができていないと、制限字数10字、20字以内の記述2問はもちろんのこと、記号選択も正解することができないため、大問全体の難度は高かったと言えます。また、知識分野では古文単語の意味が問われていましたが、これも文脈から考える必要がありました。

理科

①天体(地学)

天体について、幅広く出題されました。いずれも基礎~標準レベルですが、モデル図は与えられていないため、自ら図を描くといった分析力が問われました。類題の演習経験によって得点差が生じたと考えられます。(8)は選択肢を注意深く読む必要がありました。

②イオン(化学)

イオン化傾向と化学電池についての問題でした。イオン化傾向は文中に解説があり、細かい知識よりも全体的な理解度が問われています。(3)~(5)は原子の質量比を利用した計算問題で、難関校では頻出です。(8)は図や指定語句が記述をする際の助けになったと思われます。

③人体(生物)

感覚器と神経に関する問題でした。知識問題は基礎的なものと発展的なものとに二極化しているため、基礎的なものを確実に正解したいところです。(5)の計算問題は条件が複雑で、丁寧に分析することが求められています。

④運動とエネルギー(物理)

物体の運動とエネルギーについての実験を考察する、標準~応用レベルの問題でした。表の読み取り、文章の読解、知識を用いた分析と、多様な能力が問われています。理解度によって大きな得点差が生じたものと考えられます。

社会

①地理(総合)

世界地理と日本地理の総合問題でした。統計を用いた問題は、ほかの学校の入試問題でもよく目にする統計が用いられていて、標準的なレベルでした。一方で、記述問題は指定語句の使い方に工夫が必要なもので難度はやや高めでした。

②日本地理(地形図)

地形図の読み取り問題でした。地形図は近年、連続して出題されているので、過去の入試問題を使って入念に演習をしておく必要があります。

③世界地理

世界地理の総合問題でした。地図や統計の読み取り、各国の自然・産業・歴史に関する知識が整理されていれば確実に得点できる大問でした。

④日本史・世界史(近世~近代)

日本史と世界史の総合問題でした。年代が問われるものが目立つため、時代や世紀ごとに日本史に関する知識が整理されていることに加えて、世界史との関連も理解していることが重要でした。

⑤日本史(古代~現代)

空欄を記号選択や語句を記述して補充する形式の問題でした。基本的な知識を確認するものがほとんどであったため、全問正解を目指したい大問でした。

⑥日本史・世界史(古代~近代)

2つの空欄に当てはまる語句の組み合わせを選ぶ問題でした。2つある空欄のどちらか一方に当てはまる語句が分かれば、4つある選択肢を2つに絞ることができたため、受験生にとって解きやすい出題形式でした。

⑦政治

人権・国会・国際政治などからの出題でした。前の大問と同じ出題形式で、選択肢は絞りやすかったものの、問われている内容の難度が高く、正解するのがやや難しかったと思われます。

【県外入試(東京・東海・中四国・福岡)】

英語

①リスニング問題:小問数8

生徒がクラスの中で行った発表に関しての対話文を聞いて記号で答える問題で、2021年と同様の出題形式でした。設問Aは放送された内容に関する4つの質問に答える問題、設問Bは話者の意見に賛成の人と反対の人を分ける問題で、情報を細かく聞き取る力が問われました。

②適語句補充選択・並べかえ英作文:小問数8

設問Aと設問Bに分かれています。設問AはEメールを読んで5つの空所を補うのに適切な語句を選ぶ形式で、日常のやり取りで使われる表現に関する問題が含まれていました。設問Bは並べかえ英作文で、分詞、比較、不定詞などの文法知識の正確な理解が試されました。

③和文英訳:小問数4

例年通り、与えられた日本文を英訳する形式でした。会話の中でよく使われる表現に注意して英訳する必要があり、「その気になれば」のような話し言葉を英訳する力が問われました。

④説明文の読解(約740語):小問数9

3種類のリーダーと、それぞれに必要な資質に関する説明文でした。問4は文脈に合うように英文を並べかえる問題で、3年連続で出されました。問7は空所に入る適文を選ぶ形式で、空所を含む段落全体をふまえて解答を考えなければならない問題でした。

⑤物語文の読解(約855語):小問数13

高熱が出た息子とその息子を看病する父親とのやりとりを描いた物語文でした。問3は空所に入る数字を小数点第1位まで答える問題で、正答を出す際に計算が必要となるため、戸惑った受験生が多かったと思われます。問5の日本語記述は、話のオチが掴めていないと正解できないため、差がついたと思われます。

数学

①小問集合

(1)式の値、(2)反比例、(3)サイコロの確率、(4)整数という構成でした。(3)(ⅲ)において、条件を満たす目の出方を一部見落とした受験生は少なくないと思われます。(4)は平方根と整数の融合問題で、与えられた条件と平方根の性質を利用して、文字式が取りうる値を絞り込めたかどうかがポイントでした。

②小問集合

(1)円周角、(2)特別角を含む平面図形、(3)立体の切断、(4)三角形の相似の証明でした。2022年は2020年までと同様、証明問題が1問に戻りました。どれも基本的な問題なので、ほかの大問に時間を割けるよう、手早く処理したいところです。

③二次関数

放物線と複数の正方形に関する問題でした。(1)(2)は正方形の性質をしっかり活用できれば、悩むことなく対応できたことでしょう。(3)は、解くためのヒントとなる条件が問題文に複数用意されていて、立式はしやすかったと思われます。(3)が解ければ(4)もすぐ解けるため、(3)ができたかどうかで差がついたと考えられます。

④空間図形

円錐内で接する4つの球に関する問題でした。(1)(2)は典型問題なので、確実に正解したいところです。(3)は円錐の断面を複数取り出し、各々の図における球の断面図の位置関係を分析することが求められました。難度は高く、この問題でつまずいた受験生は多かったでしょう。

国語

①中島敬介の文章

奈良の魅力を再評価するための課題と方法について論じた文章でした。文章量は近年の西大和学園高の入試問題と比較してそれほど多くなく、読解自体に時間はかかりません。しかし2問あった記述は、口語表現を換言するものと、文章全体の内容をふまえつつ傍線部を換言するもので、どちらも難しいものでした。また、記号選択には吟味が必要なものがあり、この大問に時間がかかった受験生もいたことでしょう。文学史の問題もあり、受験生には幅広い学習が求められていました。

②尾崎世界観の文章

ミュージシャンである筆者が、ライブに対する自身の葛藤を、独特の表現を多用しながら書いた随筆文からの出題でした。頻繁に用いられる比喩表現の内容を正しく把握することが読解のポイントです。大問1と同様に記述が2問あり、どちらも制限字数は70字以内で、2021年よりも記述量が増えているため、時間配分に注意して取り組むことが求められた大問でした。一方、記述以外の問題は標準的な難度で、ほかの大問がやや難しかっただけにこの大問は確実に得点を重ねておきたいところでした。

③『落窪物語』

平安時代の作り物語からの出題でした。リード文に状況の説明はあるものの、短時間で状況や人物関係を正しく把握することは困難でした。問題は文章内容についてのものがほとんどで、設問を文章の内容把握のためにうまく活用することがポイントです。古文の学習にしっかりと取り組んできた受験生でもこの大問で苦戦した人は多かったかもしれません。

理科

①天気(地学)

飽和水蒸気量や湿度について出題されました。フェーン現象といった典型的な内容を扱ったものが多く、正確な計算力を必要としました。また、(8)は身のまわりの自然現象のしくみについて、知識と組み合わせて解く問題でした。全般に、問題の状況を的確に読み取る力が必要であったと言えます。

②微生物、細胞(生物)

微生物や細胞のはたらきについての小問集合のような問題でした。(5)までは取りこぼしを最小限に抑えたい内容です。(6)は見慣れない記述問題でしたが、問題文や指定語句がヒントになったと思われます。(7)と(8)ではなじみの薄い数式やグラフが出題されたうえ、問題文を読み違えやすいため、慎重に解き進めることが求められました。

③化学変化(化学)

主に化学式と化学反応式について、基礎から応用レベルまで幅広く出題されました。(6)以降では知識をもとに実験を読み解く力が求められています。全体的に化学反応式に関する問題が多く、見慣れない化学反応式を考えるものもありました。(8)と(9)は計算が煩雑で、難度が高いものでした。

④電流(物理)

電流計の内部抵抗という、多くの受験生にとってなじみのうすい題材でしたが、問題そのものはほとんどが標準レベルでした。そのため、(5)までは確実に得点したい内容です。(6)は回路が複雑で計算量も多かったため、制限時間内に解ききることができた受験生は非常に少なかったと思われます。

社会

①地理総合

ダイバーシティをテーマとした世界地理中心の出題でした。統計問題はほかの学校の入試問題でもよく目にする定番のものから、出題者の意図を理解しなければ正答できないものまで幅広い難度で出されました。記述問題は全部で3問あり、うち2問は用語の意味を説明するもので基礎的な知識があれば正答できたと思われます。残る1問は雨温図を用いたもので、出題例が少ないことから指定語句を用いて指定字数内にまとめることが難しいものでした。

②日本地理(地形図)

近年定番となっている地形図の読み取り問題でした。難度は2021年と変わらず標準的なもので、地図記号の読み取りや等高線の識別など、地形図に関連する過去の入試問題を十分に演習していれば対応できるものでした。

③歴史総合

日本史と世界史の総合問題でした。例年と同様に、各年代から満遍なく出題され、資料の読み取りや年代の並べ替え、正誤の判定など、出題のパターンも多岐にわたります。難度は標準的であるものの知識が正確に定着していなければ得点できないものが多かったため、この大問でミスを最小限に抑えて得点を積み重ねていけたかどうかが、合格ラインを超えるうえで重要でした。

④公民

公民の総合問題でした。地理や歴史と比較して解きやすいものが多く、各単元における標準的な知識が定着していれば得点できるものがほとんどでした。

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