洛南高等学校 2022年出題傾向リサーチ
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洛南高等学校 2022年出題傾向リサーチ

高校受験 SAPIX中学部

英語

①リスニング問題:小問数4

物語を聞いて、その内容に関する質問の答えを4つの選択肢から1つずつ答える問題でした。2021年までは放送は2回繰り返されましたが、2022年は1回のみになりました。事前に質問と選択肢に目を通しておく必要がありました。

②正誤:小問数5

各英文において、4つの選択肢の中から誤りを含む箇所を選び、その誤りを訂正する問題でした。この形式での出題は2019年以来3年ぶりです。中学範囲の文法・知識が問われましたが、各問の英文が長く、かつ文脈から判断する問題もありました。

③説明文の読解(約750語):小問数7

けがをした働きアリに対する仲間の対応についての説明文でした。本文中に適切な語句を補う問題は頻出ですが、2022年は2箇所に入る語句の組み合わせを選ぶ形式が2問出されました。また、問4は指示語の内容を20字以内の日本語で答える問題でした。和文記述も洛南高では頻出です。問5は一段落全文が抜けている箇所を選ぶ問題でした。この形式は近年見られなかったものです。

④物語文の読解(約1000語):小問数7

人間の言葉を操る猫と人間の会話の様子を描いた物語文でした。さまざまな事情を持つ登場人物が次々と現れるため、状況を整理しながら読み進める必要がありました。一方、それぞれのエピソードはまとまっているため、設問部分の周辺を注意深く読めば、正解できる問題も多かったと思われます。問4は指示語の内容を日本語で記述する問題で、必要な要素を簡潔にまとめなければいけませんでした。問6は猫との会話後の人間の心情を正確に捉える必要があり、物語全体の理解度を測る問題と言えます。

数学

①計算問題

(1)正負の数の計算、(2)式の値、(3)一次関数の交点、(4)整数についての場合の数の4問構成でした。いずれの小問も基本問題なので、ミスなく全問正解したい大問です。

②二次関数

放物線上の点を結んでできる平面図形の求積問題でした。平易な難度で、類題を解いたことがある受験生も多かったことでしょう。小問の誘導に従って解き進め、手早く処理したいところです。

③円

2つの円とその周上の点を結んでできる三角形についての出題でした。与えられた条件から相似を見つけ出し、うまく活用できたかどうかが正解へのポイントでした。確実に得点を重ねたい大問でした。

④場合の数

正八面体の頂点を移動する2点について考察する問題でした。小問のつながりを意識しながら丁寧に場合分けしていけば、うまく対応できたと思われます。

⑤空間図形

直方体において、ある頂点から一定の距離を保ちながら動く点の軌跡について問われました。洛南高の受験生であれば、(3)(ア)までは難なく解けたと思われます。(3)(イ)は前の小問までの結果を手がかりに解き進めれば、正解を導くことは十分可能でした。

国語

①瀧羽麻子『本部長の馬鈴薯』

農場を経営している主人公の視点から、新しく働き始めた人物との関係を描いた小説文です。文章は読みやすく、主人公の心情の移り変わりもわかりやすいものでした。2021年に引き続き、文脈から適切な表現を選ぶ空欄補充が出されました。問4の記号選択は各選択肢が長めであり、注意深く検討する必要があります。抜き出しは出されませんでしたが、問5では制限字数50字の記述が出されました。標準的な難度の設問が多く、手早く処理することが求められた大問だったと言えます。

②外山滋比古『聴覚思考』

日本語における音声言語と文字言語との関係について、歴史的経緯や欧米との比較を交えて書かれた論説文からの出題です。具体例が分かりやすく、文章全体を通して平易な言葉で書かれていたため、文章内容の理解自体はそれほど難しくないでしょう。問3の外来語は、2021年も問われていた分野です。問8の制限字数60字の記述では、筆者の主張を文章全体から丁寧に読み取りまとめる必要がありました。得点に差が出る大問だと思われるので、しっかりと時間をかけて取り組みたいところです。

③『御伽物語』

江戸時代の仮名草子からの出題です。問3の語句の意味、問4の現代語訳など、一文一文を細かいところまで正確に訳せているかどうかが重点的に問われました。文章内容に関する設問が少なめで、大雑把な読解では得点につながりにくい大問だったと言えます。問6では文学史が出されましたが、難度は標準的です。古文単語や古典文法をしっかりと学習している受験生は高得点を目指せる内容でした。

理科

①植物(生物)

植物の分類とつくりについて、基礎知識を確認する問題でした。取りこぼしは避けたい内容です。

②人体(生物)

消化と吸収についての問題でした。基礎から標準レベルの知識問題が中心で全体として内容は平易でしたが、知識の定着の度合いによって差がついた可能性があります。

③物質の特徴、イオン(化学)

水素吸蔵合金を題材に、密度や体積についての理解やイオンを用いた反応式の扱いが問われました。説明文がやや難解で見慣れない題材や設問が多く、集中力と本質の理解が求められました。

④地質、天体、天気(地学)

地学分野全般の知識を確認する小問集合でした。一部発展的な知識が求められましたが、おおむね基礎レベルの内容でした。

⑤力(物理)

力のはたらき方について、さまざまな状況を分析していく問題です。記号選択であるものの、曖昧な理解では正答が選べない構成であり、理解度に応じて大きな差がついたと考えられます。

⑥電流(物理)

電気回路と熱量についての典型問題でした。回路の性質を理解したうえで、計算式を立てる力や計算力が求められました。多くの受験生が対策済みと思われる問題なので、取りこぼしは最小限に抑えたい大問です。

社会

①地理総合

さまざまな城下町とその歴史的背景をテーマとした日本地理、世界地理から出題されました。地形・気候・産業など、分野は多岐にわたりましたが、特に地形に関して理解できているかどうかが重要でした。全体としては標準的な難度でしたが、産業や人口などに関する統計資料を用いた問題の難度はやや高めでした。しかし、これらの問題も選択肢の比較、消去法などで正答できるものでした。

②歴史総合

古代から近現代までの日本史と、アジア・ヨーロッパを中心とした世界史から出題されました。図や写真が随所に使用されていて、日ごろから資料を活用した学習ができているかどうかが試されるものでした。難度は標準的であったため、歴史の流れや各時代の重要語句などが正確に理解できていれば、得点源となる大問でした。

③公民総合

ピクトグラムに関する文を題材として、政治・経済の分野から幅広く出題されました。出題形式は語句記述と正誤を判断するものが中心で、内容も教科書に掲載されているレベルの知識で正答できるものが大半でした。ただし、難度は標準的であるものの、ほかの学校の入試問題では出題例が少ないものが多く、各単元をくまなく学習できていたかどうかが重要です。早めに公民の学習に着手し、十分な演習量を積んで試験に臨んだ受験生は、差をつけることができたと思われます。

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